親に中絶の同意書を書いてもらった辛さは忘れられません

高校を卒業した時に初めて妊娠が発覚

高校を卒業した時に初めて妊娠が発覚中絶をすることになり、泣く泣く同意書にサインをした中絶した子供のためにもしっかりと生きよう

私は高校を卒業した春に中絶した経験があります。
私は中学2年生の時に幼なじみと交際を始めました。
本当に幼いころからの友達で、中学に入ったと同時にお互いに男と女として意識し合い、中学2年生の時に交際に発展しました。
親同士も仲が良かったことから、交際を始めたことを伝えると、とても喜んでくれました。
交際するといっても中学生の間は登下校を一緒にしたり、休みの日に一緒に出かけたりするだけでした。
性行為ももちろんなく、出かけるときに手をつなぐぐらいで、キスをしたのも中学の卒業式の日が初めてでした。
高校も同じ高校に合格することができました。
彼が行きたいという高校が私にはレベルが高い高校でしたが、私なりにとても頑張り、合格することができました。
そして高校生になってしばらくしてから、初めて性行為を行いました。
これで本当の恋人同士に慣れたような気がして、その後は会うたびに性行為を重ねました。
親にも妊娠しないように気をつけるようにと何度も言われていました。
私は昔から保育士になりたいという夢があり、高校卒業後は保育士の免許が取れる短大に行こうと頑張っていました。
希望していた短大にも合格し、春からは短大生という時になって、私の妊娠が発覚しました。

中絶手術の同意書に困りました

学生時代に妊娠してしまいました。
生理が一週間を過ぎても来なかったので嫌な予感がしました。
ドラッグストアで妊娠判定薬を購入して家のトイレで調べていたところ妊娠していました。
大学生ということもあり「このまま赤ちゃんを産んで結婚しようか」「中絶手術をしてしまうのか」ということを悩みました。
相手はすでに社会人でしたので、結婚することもあり得たのです。
当時付き合っている彼に話すと「結婚しよう。
幸せにする」と言ってくれました。
私も「それが一番いいんだろうな」と思いながらも、周りの学生の友人たちと過ごしていると
「私一人だけこの世界から取り残されてしまうのかな」と思うと寂しい気持ちがしました。
せっかく、高校時代に猛勉強してやっと希望の大学に入れたのに、学生生活を始めたばかりでこのまま中退するというのが惜しい気がしたのです。
志半ばで去っていく自分はなんだか負けたような気がしました。
それに、母子家庭なのに母が教育資金を何も言わずに出してくれたのです。
その母の期待を「裏切ってしまっても良いのだろうか」という思いもでてきました。
迷いに迷った私はこの気持ちをすべて彼に話しました。

すると、彼は「気持ちはわかるけれど、おなかの赤ちゃんのことを一番に考えてほしい」といったのです。
確かに、その通りでした。
自分の都合でお腹の赤ちゃんの人生をどうにかすることはできないのです。
でも、自分が今まで頑張ってきたことをすべて捨てることもできません。
いつか、自分の夢や希望を奪ったお腹の赤ちゃんを恨んでしまうかもしれません。
そう思うとどっちがいいのか決められませんでした。
そうこうしているうちにどんどん時間だけが過ぎていき、このままでは中絶手術ができる週数を超えてしまうことになってしまいます。
「早く決断をしなくては」と思い、先に結婚して子供がいた姉に相談しました。
姉は、「大切な命には変わりはない、でも、あなたの人生だからあなたが一番いいと思う方向に進みなさい」と言ってくれたのです。
この姉の言葉で私は決断しました。
お腹の中の赤ちゃんには悪いと思いながらも中絶手術をすることにしたのです。
自分の人生に「後悔」だけはしたくなかったからです。
病院に行き、診察してもらって「産めない」という意思を伝えて予約を取りました。
待合室にいる幸せそうな妊婦さんや小さな子供連れの妊婦さんを見ると心が痛みました。
看護師さんから「同意書」をもらい、「手術の日までに書いてきてほしい」と言われました。
その同意書には、未成年の場合には保護者のサインがいります。
「どうしよう。
誰に書いてもらおうか?」と悩みました。
母親に書いてもらうわけにはいけないので、姉に頼んでサインしてもらいました。
姉も、「お母さんが、もし、このことを言ったらきっとショックで寝込むと思うよ」と言われたからです。
彼にも、事情を説明して納得してもらいサインしてもらいました。
彼は最後まで「やっぱり考え直したら」と言ってくれたのですが、私の考えは変わりませんでした。

その後、彼とは別れてしまいました。
私が、一人で中絶手術をすると決めたことに納得がいかなかったようです。
2年たった今、「あの時の選択は正しかったんだろうか」と時々思うことがあります。
今の人生は幸せを感じるけれど、それはお腹の赤ちゃんの人生を犠牲にした上である幸せです。
「神様に怒られるんじゃないだろうか」「いつか罰を受けるのではないか」という不安な気持ちもあります。
毎日、あの出来事を忘れることはありません。
身体の痛みは消えても心の痛みは消えません。
いつか、自分が本当に結婚して子供が欲しいと願った時に、あの子がそれを許してくれるといいなと思っています。